ミックさんこの記事では、保護犬を飼うんじゃなかったと感じる5つの理由とその解決方法について書いているワン!
- 保護犬を飼うんじゃなかったと感じる人の5つの共通理由
- 保護犬が懐かない、噛む、吠える時の具体的な対処法
- トライアル断念や返却を考えた人のリアルな体験談
- 後悔しないために事前にチェックすべき5つのポイント
- 保護犬以外の選択肢と、それでも支援できる方法


- 平成2年4月より保護犬と生活
- 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
- ミックさんはかなりのビビり
- 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験


- 平成2年4月より保護犬と生活
- 先代犬はペットショップで購入のポメラニアン
- ミックさんはかなりのビビり
- 歯石取り、去勢、避妊、膝蓋骨脱臼、股関節脱臼などを経験
「保護犬を飼うんじゃなかった…」
そう感じているあなたは、決して冷たい人ではありません。
「保護犬を迎えたものの、懐いてくれない、噛まれる、想像以上に大変で心が折れそうになっている」
そんな悩みを抱えている飼い主さんは、実は少なくないのです。
私自身、現在も保護犬を育ててきましたが、最初は本当に苦労しました。
最初は、全く私に近づかず、触ろうとすると唸ったり噛みついてきたりする。
散歩にも行けず、「保護施設に戻そうかな?」と何度後悔したのか分かりません。
しかし、後悔の理由を理解し、適切な対処をすることで、多くの問題を改善することが出来ました。
その一方で、「保護犬を迎えない」という選択も、決して間違いではありませんよ。
そこで、この記事では保護犬を飼って後悔する具体的な理由と、それぞれの解決方法について、実例を交えてお伝えします。
また、これから保護犬を迎えようと考えている方が後悔しないためのチェックポイントも解説しますね。
保護犬を飼うんじゃなかったと後悔する5つの理由


保護犬を迎えて後悔する理由には共通するパターンがあります。
ここでは、実際に保護犬の飼い主さんから多く聞かれる5つの理由を、具体的な事例と共に解説しますね。
保護犬が懐かない・心を開いてくれない
保護犬を迎える際、最も多くの飼い主さんが直面する壁が「懐いてくれない」という問題です。
人間に対して深いトラウマを抱えている子は、近づくだけで逃げる、触ろうとすると唸るといった反応を示します。
「1ヶ月経っても近づかない」「家族の誰にも懐かず、部屋の隅でじっとしている」という声は珍しくありませんよ。
毎日お世話をしているのに、全く信頼してもらえない状況が続くのは精神的に辛いものです。
また、慣れるまでの期間には「3日・3週間・3ヶ月」という目安がありますが、トラウマが深い子の場合は1年以上かかることもあるようです。
そこで、この解決方法ですが、無理に触ろうとしないこと、適切な距離を保つこと、そして焦らないことです。
犬のペースを尊重し、犬から近づいてくるのを待つ姿勢が、結果的に信頼関係を早く築くことにつながりますよ。
ちなみに、私が迎えた保護犬は、尻尾を振って遊んでくれるまで1ヶ月程度掛かりました。
思っていたより短期間で懐いてくれたので良かったんですが、そこまでは毎日いろいろと試行錯誤しましたね。


想定外の問題行動に悩まされる
保護犬の中には、噛む、吠える、破壊行動、食糞など、様々な問題行動を抱えている子がいます。
特に深刻なのが「噛む」という行動で、恐怖から防衛的に噛む、食べ物を守ろうとして噛むなど、理由は様々なんです。
「ご飯を食べている時に近づいたら噛まれた」「おもちゃを取り上げようとしたら激しく威嚇された」というケースも報告されています。
また、成犬でもトイレトレーニングができていない子も少なくありません。
保護団体によっては「サークルやケージは使わない」という方針のところもあり、トライアル中の飼い主さんにとって大きな負担になることがあります。
さらに、分離不安やパニック症状を抱えている保護犬もいます。
飼い主の姿が見えなくなると激しく吠え続ける、物を破壊するなど、留守番ができない状態の子もいるのです。
そのため、これらの問題行動は、保護犬の扱いに経験豊富な専門家への相談と、時間をかけた根気強いトレーニングが必要になります。
叱ったり強制したりすると、さらに心を閉ざしてしまう可能性があるため注意が必要です。
先住犬との相性が悪く両方が不幸になった
「2頭目は保護犬を」と考える方は少なくありませんが、これが最も後悔につながりやすいパターンの一つです。
保護犬の多くは成犬で、既に性格が形成されているため、先住犬との相性が悪いと深刻な問題が起こります。
「先住犬が保護犬に威嚇され続け、ご飯も食べられなくなった」「保護犬が先住犬のおもちゃやご飯を全て取り上げてしまう」といった状況が報告されていますね。
そして、最も辛いのは、先住犬を守るために保護犬を返却せざるを得なくなるケースなんです。
ある飼い主さんは、「先住犬が食欲不振になり、獣医師からストレスが原因だと言われた。泣く泣く保護犬を団体に返した」と語っています。
そこで、この解決方法ですが、トライアル期間中に必ず先住犬と対面させること、専門家の立ち会いのもとで相性を確認すること、少しでも不安があれば無理をしないことです。
あらかじめ先住犬との相性を確認した上で、保護犬を迎え入れるのか?の判断を行いましょう。
譲渡条件と事後報告の負担が思った以上に重い
保護犬を迎える際、多くの方が驚くのが譲渡条件の厳しさと、譲渡後の報告義務の重さなんです。
一般的な譲渡条件には、年齢制限(20歳以上60歳以下)、単身者・高齢者不可、家族全員の同意、収入証明書の提出、長時間の留守番不可、定期的な写真報告義務などがありますね。
そして、譲渡後の報告義務も想像以上に負担になることがあります。
「LINEを送ると返信代わりに電話がかかってくる。毎回30分以上話すことになり、正直ストレスだった」という声も。
また、ある方は、「ボランティアさんとの相性が合わず、トライアルを断念した。この先何年も定期的に連絡を取り続けることを考えると、精神的に耐えられないと判断した」と語っています。
ただし、これらの厳しい条件には、しっかりとした理由があります。
保護犬のほとんどが人間に裏切られた経験を持っているため、再び不幸な状況に陥らせないために、団体側は慎重に譲渡先を選んでいるのです。
そこで、この解決方法ですが、複数の団体を比較すること、事前に報告頻度や方法を確認すること、公的機関(保健所や動物愛護センター)も検討することです。
保護犬の団体は、全国各地にたくさんありますので、それらの団体を比較検討した上で自分の生活習慣と合致した保護犬を選びましょう。


医療費や時間の負担が想像以上だった
保護犬の中には、過去の劣悪な飼育環境の影響で健康上の問題を抱えている子が少なくありません。
そのため、皮膚病や関節の問題、栄養失調の後遺症など、継続的な治療が必要なケースもあります。
そして、譲渡費用自体は2〜6万円程度(公的機関なら無料〜1万円程度)ですが、譲渡後に発覚する健康問題もあり、医療費が想定外にかかることがあるのです。
ある飼い主さんは、「慢性的な皮膚病があることが分かった。月に1回の通院と薬代で、毎月3万円近くかかっている。年間にすると30万円以上」と語っています。
また、日常生活においての時間的な負担も見過ごせません。
保護犬の中には、トラウマのケアや社会化トレーニングに多くの時間を要する子もいます。
さらに、譲渡条件の「長時間の留守番不可」は、共働き家庭やフルタイムで働いている単身者には厳しい現実ですよね。
そこで、この解決方法ですが、引き取る前に健康診断を受けさせてもらうこと、既往症や治療歴を詳しく確認すること、ペット保険への加入を検討することです。
特に、ペット保険への加入は、今後保護犬が何らかのケガや病気をした際には、大きな助けになってくれますよ。
実際に、我が家の保護犬ミックさんは、後ろ脚をケガしましたが、ペット保険に加入していたため、治療費の3割負担で済みました。



保護犬を飼って後悔する理由の多くは、「理想と現実のギャップ」から生まれます。命を救うという美しい動機だけでは乗り越えられない、具体的で現実的な困難が確かに存在するのです。ただ、後悔を感じることは、決して恥ずかしいことではありません。大切なのは、その現実を知った上で、自分に何ができるかを冷静に判断することだワン。
保護犬を飼うんじゃなかったと後悔しないための5つの事前チェック


後悔する理由を知った上で、それでも保護犬を迎えたいと考えている方へ。
事前に確認すべきポイントを押さえることで、ミスマッチを防ぐことが出来ますよ。
自分の生活スタイルと保護犬の相性を冷静に判断する
保護犬を迎える前に、まず自分の生活を見つめ直すことが必要になります。
ここでは、以下のチェックリストに沿ってその内容を確認してみましょう。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 留守番時間 | 1日の留守番時間は6時間以内か |
| 家族の同意 | 家族全員が犬を迎えることに賛成しているか |
| 経済的余裕 | 急な出費(医療費10万円以上)に対応できる経済的余裕があるか |
| 住居環境 | 住居はペット飼育可能か(賃貸の場合は契約書を確認) |
| 生活の安定性 | 今後5年以内に転勤や引っ越しの予定はないか |
| 時間の確保 | 毎日の散歩(朝晩2回)の時間を確保できるか |
すべての項目にチェックが入らない場合は、保護犬を迎えるタイミングを再検討することをおすすめします。
そして、このチェック項目の中で特に重要なのが、留守番時間と経済的余裕なんです。
フルタイムで働いている単身者の場合、多くの保護団体の条件をクリアすることが難しいのが現実としてあります。
また、初心者の方と経験者の方では、選ぶべき保護犬も異なります。
そのため、初めての方は、「飼いやすい」と評価されている子を選ぶことをおすすめしますよ。
トライアル期間で見極めるべき5つのポイント
トライアル制度は、保護犬と飼い主双方にとって、相性を確認する貴重な機会です。
そこで、ここでは以下の5つのポイントについてチェックしましょう。
| チェック項目 | 確認内容 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 触れるか、近づけるか | 毎日少しずつ距離を縮めて確認 | 全く触れない場合、正式譲渡後の生活がかなり厳しくなる可能性がある |
| トイレの状況 | 失敗の頻度、シートでできるかを記録 | 成犬でも全くトイレトレーニングができていない子もいる |
| 家族全員との関係性 | 特定の人にだけ懐く場合は注意 | 他の家族がお世話できない問題が発生する |
| 先住ペットとの相性 | 必ずトライアル期間中に同居させる | 喧嘩が絶えない、ストレスで体調を崩す兆候があれば要注意 |
| 問題行動の有無と程度 | 吠える、噛む、破壊行動などを観察 | 自分で対処できる範囲かを見極める。環境が変わると問題行動が現れることもある |
「合わない」と判断することは、決して悪いことではありません。
むしろ、無理をして正式譲渡した後に返却するよりも、トライアル期間中に判断する方が、犬にとっても負担が少ないのです。
保護団体との相性とサポート体制を確認する
保護犬を迎える場合、団体選びも非常に重要です。団体には大きく分けて2種類がありますよ。
公的機関(保健所・動物愛護センター)
- 譲渡条件が比較的緩やか
- 費用が安い(無料〜1万円程度)
- 事後報告が少ない
民間の保護団体
- 譲渡条件が厳しめ
- 費用は1〜6万円程度
- 定期的な報告義務がある
- 譲渡後のサポートが手厚い
複数の団体を見学し、比較検討することをおすすめしますよ。
また、1つ目の団体で断られても、諦めずに他の団体にも問い合わせてみてくださいね。
悪質な団体を見分けるポイント:
- 譲渡費用の内訳が不明確
- 特定のドッグフードやペット保険の契約を強要する
- 団体のSNSやHPで活動内容が公開されていない


初心者が避けるべき保護犬の特徴
犬の飼育が初めての方は、どんな犬でも大丈夫というわけではありませんよ。
初心者には向かない保護犬:
- 元野犬(人に飼われた経験がない)
- 虐待経験が明確な犬(深いトラウマ)
- 攻撃性がある犬(専門的な知識が必要)
- 継続的な医療ケアが必要な犬
初心者におすすめの保護犬:
- 元家庭犬(人間社会のルールを知っている)
- 繁殖引退犬(人に慣れている、穏やか)
- 人馴れトレーニング済みの犬
- 預かりボランティア宅で実績がある犬
正直に「初めてなので不安です」と伝えることが大切になります。
良心的な団体であれば、初心者に向いている子を紹介してくれるはずですから。
「保護犬を迎えない」という選択肢も尊重する
ここまで読んで、「やっぱり自分には保護犬を迎えるのは難しいかもしれない」と感じた方もいるかもしれません。
ただ、それは決して悪いことではなく、むしろ誠実な判断なんです。
無理をして保護犬を迎える必要はありません。
ペットショップやブリーダーから犬を迎えることも、一つの正しい選択肢です。
それよりも、どこから迎えようと最後まで責任を持って育てることが最も大切なんです。
保護犬を飼えなくても、支援という形で関わる方法があります:
- 寄付 – ワクチン代、フード代、医療費などの支援
- 物資支援 – ドッグフード、トイレシート、タオルなど
- 一時預かりボランティア – 短期間の預かり
- 譲渡会ボランティア – 運営の手伝い
保護犬への関わり方は、必ずしも「引き取る」だけではありません。
自分にできる範囲で、自分に合った方法で支援することが、持続可能な形で保護犬を助けることにつながりますよ。



保護犬を迎えるかどうかの判断は、感情だけでなく現実的な条件や覚悟を冷静に見極めることが不可欠になりますよ。「命を救いたい」という美しい動機は素晴らしいですが、それだけでは乗り越えられない困難があることも事実なんです。自分に何ができるのか、何が難しいのかを正直に向き合うことが、結果的に保護犬のためにもなるワン。
よくある質問(FAQ)
- 保護犬を返却することはできますか?恥ずかしいことですか?
-
トライアル期間中であれば、相性が合わないと判断して返却することは可能です。「合わない」と判断することは恥ずかしいことではありません。また、正式譲渡後も、団体によっては相談に応じてくれます。どうしても飼育が難しい場合は、まず団体に相談してください。
- 保護犬が懐くまでどのくらいかかりますか?
-
「3日・3週間・3ヶ月」という目安があります。3日で環境に慣れ始め、3週間でルーティンを理解し、3ヶ月で完全に馴染むと言われます。ただし、トラウマが深い子の場合は1年以上かかることもあります。焦らず、犬のペースを尊重することが大切ですね。
- 初心者でも保護犬を飼えますか?
-
はい、保護犬の中には初心者でも飼いやすい子がいます。元家庭犬、繁殖引退犬、預かりボランティア宅でトレーニングを受けた子などがおすすめです。団体のスタッフに「初めてなので、飼いやすい子を紹介してほしい」と正直に伝えることが大切です。
- 保護犬の譲渡条件が厳しすぎると感じるのですが…
-
条件が厳しいのは、再び不幸な状況に陥らせないためです。ただし、団体によってこの条件は異なります。複数の団体を比較し、公的機関(保健所・動物愛護センター)も検討してみてください。また、公的機関は比較的条件が緩やかです。
- 保護犬を迎えてから後悔しています。どうすればいいですか?
-
まず、一人で抱え込まないでください。譲渡団体、保護犬の扱いに慣れたドッグトレーナー、行動診療を行っている獣医師などに相談しましょう。多くの問題は、時間と適切な対応で改善できますから。ただ、どうしても難しい場合は、団体に相談して解決策を探りましょう。
まとめ:保護犬を飼うんじゃなかったと後悔しないために
この記事のポイント:
- 保護犬を飼うんじゃなかったと後悔する理由は「懐かない」「問題行動」「先住犬との相性」「譲渡条件の厳しさ」「時間と費用の負担」の5つが多い
- 後悔しないためには、トライアル期間での十分な見極めと、自分の生活スタイルとの相性確認が不可欠
- 初心者は「家庭犬だった子」「人馴れトレーニング済みの子」を選ぶことで失敗のリスクを減らせる
- 保護団体によって条件やサポート体制が大きく異なるため、複数比較することが重要
- 「保護犬を迎えない」という選択も尊重されるべきで、寄付やボランティアという形での支援も立派な貢献
保護犬を迎えることは、確かに覚悟と忍耐が必要なんです。
ただ、適切な準備と理解があれば、素晴らしいパートナーシップを築くことが出来ますよ。
私自身、ミックさんとの1ヶ月は本当に辛く、何度も「保護犬を飼うんじゃなかった」と思いました。
しかし、あれから5年経った今、ミックさんとの出会いが私の人生を豊かにしてくれたのは間違いありません。
そして、大切なのは、「命を救う」という美談に流されず、現実を直視した上で判断することなんです。
無理をして保護犬を迎えた結果、犬も人も不幸になっては本末転倒ですから。
そのため、この記事で紹介したチェックポイントを冷静に確認した上で判断してください。
もし「今は難しい」と感じたなら、それも正しい選択なんです。
また、命に向き合う決断に、正解も不正解もありません。
あなたと犬、両方が幸せになれる道を選んでくださいね。



保護犬との生活は、想像以上に大変なこともあれば、想像以上に素晴らしいこともありますよ。重要なのは、理想だけを見るのではなく、現実的な困難も理解した上で決断することなんです。どちらの道を選んでも、誠実に向き合う姿勢が何より大切ですから。後悔のない選択をするために、この記事が一助となれば良いワン。


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